歩幅を合わせられる人
2026年7月23日

私はこれまで営業職を20年ちょっとやってきましたが、その中で「この人は良いビジネスパーソン」だと思える人に共通していることがありました。
それがタイトルにある【歩幅を合わせられる】ことです。
一緒に歩いている時、相手の歩幅に自然と合わせられる人。
意識してやっているわけではないかもしれません。ただ歩きながら、隣にいる人のことを見ている。それだけのことかもしれません。
でも、これが意外とできない人が多い。
自分のペースで歩いてしまう。気がつくと少し前に出ていたり、逆に遅れていたりする。本人は全く気にしていない。面白いのは、この「歩幅」の話が、あくまで経験上ですが、仕事のいろんな場面と重なることです。
会話のテンポ。説明の速さ。資料を見せるタイミング。相手が求めている情報の粒度、相手の理解度・納得度合いに合わせた説明。
歩幅を合わせられる人は、こうした場面でも自然と相手のリズムに乗れることが多い。
逆に歩幅を合わせられない人は、独善的、という言葉は少し強いかもしれません。
ただ、自分のリズムを優先してしまう傾向がある、とは感じます。
歩幅を合わせるというのは、相手に合わせて自分を消すことでは決してありません。自分のペースを持ちながら、相手のペースも見ている。その両方が同時にできている状態。
これはおそらく、相手への関心から生まれるものです。この人は今どんな状態か。疲れているか。急いでいるか。何かを考えているのか。そういうことを、意識せずとも拾っている人が、歩幅を合わせられる人なのだと思います。
マネジメントも、つまるところ似たようなことだと感じます。
部下一人ひとりのリズムがある。そのリズムを見ないまま、同じ速度で、自分の速度で引っ張ろうとすると、どこかで誰かが置いていかれる。
「なぜついてこないのか」と思う前に、「自分は相手の歩幅を見ていたか」と問えるかどうか。そこに、マネジメントの質の差があるように思います。
「観察」というと、何か特別なスキルのように聞こえますが、歩幅を合わせることは、難しいことではありません。
ただ、隣にいる人を見ること。それだけです。
それができる人は、仕事の中でも不思議と信頼されていることが多い。
うまく言語化できないけれど、確かにある感覚です。
「あの人は仕事ができる」と言われる人を思い浮かべると、たいてい歩幅を合わせられる人だったりします。これは能力の話というより、姿勢の話なのかもしれません。
相手を見ているかどうか。それだけのことが仕事の質を変えていく気がしています。
あなたは隣にいる人の歩幅に合わせて歩くことができていますか?
